Respected

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この話は前にも書いたかもしれませんが、改めて思う事があり書いてみます。

オレが30歳の時だったかな、
池袋・初代彫俊氏にNational tattoo tourに同行させていただき
リノのコンベンション会場とアメリカの西海岸のタトゥー・スタジオを回りました。

その旅の中でオレの人生の目標みたいなモノを見つけられた出来事がありました。

とあるタトゥー・スタジオのオーナーさんの自宅で歓迎会が行なわれパーティーで
ワイワイガヤガヤと呑んで歌って踊ってと楽しいひと時が。
パーティも終盤を迎え、人もまばらになった時、ふと目にした光景。
それは丸テーブルで、いわゆる有名なタトゥー・アーティスト達が初代彫俊氏を囲み
何やらゴニョゴニョと話している訳です。

何を話しているんだと近寄って耳をダンボにしてみれば
色の話をしていました。

『こういう肌の色には、このインクを使って入れれば、こういう色になるよ』とか
『そこで、このインクとこのインクを合わせれば良いよ』とか

初代彫俊氏が色の話をすれば、皆は耳を澄ませて聴き
誰かが色の話をすれば、初代彫俊氏も耳を澄ませて聴く

そこには、人種や年齢など存在せずに
自分たちが描きたい絵、色について話し合う純粋な人間たちのテーブルが。

機械の印刷ではありません。手作業で絵を描いている人間たちです。
一日に何枚も、何十枚も描けるはずが無いのです。
一つの絵に全力投球する為、完璧な色を生み出す為
老いも若きも上も下も無く真剣に情報交換を交わしているのでした。

それまで資本主義の大量生産と大量消費の中で生きていた
オレには大変ショッキングな光景でクラクラと目眩が。
(タバコとビールのせいかも知れませんが、、、)

その時からオレの中で何かが確実に変わり
目の前に路が見えた気がしました。

タトゥー・アーティスト達が仕事の完成度を高めるために真剣なシェアーするように
オレも自分の手が発見した事は、人とシェアー出来れば良いなと思ってます。

ただし、そこには互いに尊敬の念が無ければ無意味ですがね。

2、3日前に九州から革でモノ造りをしている方がお店に来てくれて
ご自身のカタログを頂きました。
同じ道の人が遊びに来てくれて大変嬉しかったです。

そう、オレは彼であり、彼はオレであるのです。

なんだか、とりとめの無い長文になってしまったので終わりにしよう

さぁ本日も作業に戻ります!!
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